寄付によって控除を受けられるという点で考えると、大きな違いがないように思える寄付金控除とふるさと納税。
しかし、当然ながら寄付金控除とふるさと納税には違いがあります。
住民税に対する控除
まず、寄付金控除とふるさと納税では、「住民税に対する控除を受けられるかどうか」という違いがあります。
上述した通り、寄付金控除で適用されるのは所得税の控除のみ。
一方でふるさと納税の場合だと、所得税だけでなく住民税に対する控除も受けられます。
しかも、ふるさと納税で適用される住民税の控除は高額です。
仮に、ふるさと納税として支出したお金が控除上限額の範囲内であれば、寄付による自己負担額はたったの2,000円だけ。
要は、2,000円を超えるふるさと納税の寄付金に関しては、そのまま全額が住民税から差し引かれるということです。
控除額の計算方法
また、控除額の計算方法が異なるところも、寄付金控除とふるさと納税の違いとして挙げられます。
寄付金控除の計算で用いる公式は、以下の通りです。

そして、ふるさと納税の計算では、以下の公式を用います。

上記の通り、寄付金控除とふるさと納税では、全く別の公式を用いて控除額を算出します。
それだけでなく、各控除に対して設けられている上限が異なるところも違いの1つです。
特にふるさと納税に関しては、所得・家族構成・社会保険料などを踏まえて上限を算出しなければいけません。
もし、ふるさと納税の上限金額を知りたいのであれば、総務省が用意している「控除額上限シミュレーター」を使用することをおすすめします。
参考:ふるさと納税のしくみ | 総務省