まちづくり

認定NPO法人 ブルーシー阿蘇

主な活動

・生ごみ循環事業「エコの環」の運営
・へどろヒートポンプの啓発活動
日本三景の一つ天橋立の内海「阿蘇海」(500ヘクタール)は、かつては金たるイワシが有名な豊饒な海でした。
しかし閉鎖性の海で、高度成長期に富栄養化が急速に進んだことからへどろが大量に堆積し、いまは泳げない、魚が棲めない海になっています。

 阿蘇海の環境修復を模索する中で、へどろから優秀な人工ゼオライトを合成する技術と、ゼオライトを使った生ごみの発酵処理法(宮津方式)を開発しました。
そして2012年より天然ゼオライトを使って(まだゼオライトの製造設備がないため)地域から回収した生ごみを発酵肥料に変え、それで無農薬野菜を栽培し、地域で販売する「エコの環」を高齢者事業として回しています。これまでに処理した生ごみの量は42トン、野菜の販売額は560万円です。

 一方、へどろに優れた吸湿/放湿特性のあることを見つけ、それを利用して蒸気吸着式ヒートポンプ(熱を汲み出すポンプ)を作る技術を開発しました。
これを使えば夏場の暑い地上の熱が吸収でき、お湯として回収できることから、エアコン電力、給湯エネルギーの削減が可能で、温暖化対策になります。
平和堂財団(夏原グラント)の支援でデモ機を作ったので、いまはそれを使って啓発活動を進めています。

いまわれわれ人類は、地球が再生可能な量の1.5倍もの資源を使っていて、このままでは地球の持続は不可能になるといわれています。
国連は持続可能な世界を次世代に引き継いでいくため、17の開発目標(SDGs)を掲げ、2030年までの達成を目指しています。

阿蘇海のへどろを使用する活動において、

①へどろの資源化はSDGsの目標14「海の豊かさを守ろう」に、
②「エコの環」はSDGsの目標12「生産と消費の形態を持続可能なものにする」に、
③生ごみ発酵肥料はSDGsの目標15「陸の豊かさも守ろう」に、
④へどろヒートポンプはSDGsの目標13「気候変動に具体的な対策を」

…など17ある目標のうち4つの目標解決につながります。

上記のようにSDGsの目標を達成しつつ阿蘇海の環境を修復したいと思っています。

寄付金の使い方

高齢者事業「エコの環」の運営は自立までの到達率がまだ70%弱で、資金的に苦慮しております。
ヒートポンプの実用化も助成金が頼りで、なかなか前に進められないのが実態です。

 両事業はSDGsの解決策としても極めて有効であり、「エコの環」では資材費、修繕費、支払い家賃、アルバイト費などに、ヒートポンプでは簡単な体感装置(実証装置)を作るのに使用させて頂きたいと考えております。

団体から

阿蘇海のへどろは7~8m堆積しているといわれています。

へどろが海を汚し、魚が棲めない無酸素域を作るのは、へどろから窒素、りんなどの栄養物質が溶け出すからであるが、幸いなことにこうした栄養物質はへどろの表層数cmに濃縮する傾向にあります。
そこでへどろの表層をゼオライトや吸湿材の原料として常に使用すれば、海の自浄作用が回復し、地域社会に利益をもたらしながら、阿蘇海の環境は自ずと蘇ると考えています。

へどろ汚染に悩む海は国内、国外の至る所にあり、阿蘇海をへどろ対策のモデルにしたいと考えております。

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団体連絡先

629-2251 京都府宮津市須津797

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