年末調整とは、給与所得者(サラリーマンやアルバイター)が確定申告を楽に行えるようにした制度のこと。
文字通り、年末にまとめて控除の再計算を行い、税金の納め過ぎがあれば、超過分だけ還付を受けられるというものです。
年末調整で再計算されるのは、基本的に多くの方が対象となる控除のみ。
例を挙げると、配偶者控除や保険料控除などは、年末調整の対象です。
しかし、残念なことに寄付金控除は、年末調整の対象に含まれていません。
これは、寄付金控除が以下2つの特徴を持っているためです。
- 寄付金控除の適用対象となる団体を支援する方がそもそも少ない
- 大晦日まで年間で支出した寄付金の額が確定しない
理由の1つ目は、配偶者控除や保険料控除と比較して、寄付金控除を受けられる方が圧倒的に少ないというものです。
寄付金控除が適用されるのは、国や認定NPO法人などに対して2,000円以上の寄付金を支出した場合のみ。
この条件をクリアしている方が少ないため、年末調整の対象になっていないという訳です。
そして、理由の2つ目は、大晦日を過ぎるまで寄付金の額が確定しないというもの。
寄付金控除の処理が12月中に間に合わないことから、年末調整の対象から外れてしまっています。
では、寄付金控除の適用に必要な手続きはと言うと、「確定申告」です。
確定申告とは、支払い義務がある前年1年間の税金を確定させるため、税務署に対して年収などを伝えること。
寄付金控除を受けるためには、年末調整ではなく確定申告が必要不可欠なので覚えておきましょう。