強制的な寄付について

画像: 強制的な寄付について

自治会・職場・学校などから寄付を強制された経験がある方もいるのではないでしょうか?
もしかすると、寄付したくないと考えているものの、どのように断れば良いのかわからず、困っている方も少なくないかもしれません。

寄付と呼べるのは、2つの条件をクリアした場合のみ。
その条件とは、「寄付者に任意性があること」・「寄付によって直接的なリターンがないこと」です。
なので、強制されて行うものに関しては、寄付とは言いません。

とはいえ、現在でも強制的な寄付に頭を悩まされている方が数多くいます。
例えば、自治会の会費として寄付を強制されたり、学校の運営費として支援をお願いされたりと、事例の種類は様々。
自身が寄付を強制されないためにも、どんな事例があるのか知っておくことは非常に大切です。

そこで、今回は強制的な寄付とはどういったものなのか、過去の事例を踏まえて解説。
寄付として呼べる条件を詳しく紹介することに加え、支援を強制されることが法律違反に該当するのか紹介します。

寄付とは、誰かを助けたいと思った際に自分の意志で行うもの。
決して、強制されて行うものではありません。
仮に、寄付を強制されているのであれば、「どういった事例があるのか」・「違法になるのか」しっかりと把握して、効果的な対策を考えるようにしましょう。

任意性があることが第一の条件

画像: 任意性について

寄付と呼べるのは、以下の条件をクリアしている場合に限ります。

  • 寄付者の任意のもと行われているか
  • 寄付によって直接的なリターンがないか

寄付とは、非営利な活動を行う団体に対して、見返りを求めず自身の意思で金品を贈与する行為のこと。
困っている方を助けたいという支援者の意志のもと、自由に行われるものを寄付と言います。

当然ながら、誰かに強制されて金品を贈る行為は、寄付には該当しません。
強制ではなく、自身の意志で決断して支援する行為のことを寄付と呼ぶので覚えておきましょう。

また、直接的なリターンの有無も、寄付と呼べるかどうかの条件の1つです。

上で説明した通り、寄付とは見返り(リターン)を求めず行うもの。
もし、金銭的な見返りがなかったとしても、何かしらの利益が生じるのであれば、それは寄付とは言いません。

反対に、名称が「助成金」・「協賛金」などであっても、強制でなかったり、リターンがなかったりすれば、寄付に該当します。
要は、強制ではなく且つリターンがなければ寄付と呼べるのです。

計3つの事例を紹介

画像: 過去の事例について

ここでは、強制的な寄付とはどういったものなのか、計3つの事例を踏まえわかりやすく紹介します。

事例1: 自治会による寄付の強制
1つ目の事例として紹介するのは、自治会の集まりに欠席した回数によって寄付を義務付けるというもの。
他のメンバーに迷惑を掛けたからという理由で、寄付を強制している自治会もあるそうです。

また、地域によっては、自治会費の一部として寄付を募っているところもあります。
この場合も、寄付の強制に該当します。
仮に、何かしらの理由があったとしても、強制しているのであれば寄付とは言いません。

事例2: 会社による寄付の強制
2つ目の事例は、会社の役職に応じて関連事業の寄付を求めるというもの。
一見、問題がないように思えますが、強制的な寄付に該当する可能性が非常に高いです。

これは、寄付を行わないことにより、不当な待遇を迫られるのではという心理的なストレスを社員の方に与えてしまうため。
そのため、もし会社が義務ではないとアピールしたとしても、強制的な寄付に当たってしまうかもしれません。

事例3: PTAによる寄付の強制
最後に紹介する事例は、学校のPTAが保護者に対して寄付を募るというものです。
この事例に関しても、寄付の強制に当たる可能性があります。

例えば、学校の中には、保護者や後援会などからの寄付で運営しているところも多く存在します。
基本的に、保護者からの寄付を集めるのはPTAであることがほとんど。
PTA会費という名目で保護者からお金を集め、そのお金を学校の運営資金としてPTAが寄付しているケースもあるそうです。

この場合、保護者は学校への寄付を目的にPTA会費を支払っていません。
「学校に寄付をする」という自発的な意思のもと行われた支援ではないため、寄付の強制に当たる可能性があるという訳です。

このように、強制的な寄付に該当する事例は多種多様。
自身の意志が伴わない支援に関しては、全て強制の寄付として認識しておいた方が良いでしょう。

法律違反に該当する?

画像: 法律違反について

きっと、強制的な寄付は法律違反に当たるのか、気になっている方が多いことでしょう。

結論を言うと、ケースによって異なるため、弁護士に相談することをおすすめします

例えば、会費に寄付を上乗せして徴収していた滋賀県甲賀市内の自治会に対しては、2007年8月24日に大阪高等裁判所によって違法という判決が下りました。
ただ、寄付の強制に関して、違法であるという判決が下った例はそこまで多くありません。

このことから、強制的な寄付が違法であるかどうかは、ケースによって異なることがわかります。
なので、仮に寄付の強制に頭を悩ましている方がいれば、まずは弁護士に相談するようにしてください。

とはいえ、弁護士に相談する前に、あなた自身で対策を講じることが何よりも大切です。
対策として効果的なのは、自身の意志をはっきりと伝えること
それでも寄付の強制から抜け出せないのであれば、弁護士に頼るなどの選択肢を検討するようにしましょう。