ここでは、なぜ日本の寄付市場が伸びてきているのか、その要因を計3つ紹介します。
要因1: 東日本大震災
まず、1つ目の要因として紹介するのは東日本大震災です。
東日本大震災が起きたのは2011年の3月11日。
死者1万5,895人・行方不明者2,539人という未曽有の大震災が東日本を襲いました。
しかも、2次災害として津波や原発事故なども発生。
被災地が放射能に汚染されてしまったことにより、ボランティアを志願していた多くの方々が現地入りできなかったそうです。
そこで、自身にできることとして多くの方が行ったのが寄付でした。
なんと、東日本大震災が起きた年は、日本の人口の68.6%もの人たちが寄付を行ったそうです。
結果として、2011年に日本で動いた寄付金の総額は1兆182億円。
この震災をきっかけに、日本の寄付市場が急成長したと言っても過言ではないでしょう。
要因2: 税制の優遇処置の見直し
2つ目の要因は、寄付による税制の優遇処置の見直しです。
現在、寄付を行うことで受けられる税制の優遇処置は、「寄付金控除」or「税額控除」というもの。
しかし、以前までは寄付金控除の方式しかありませんでした。
税額控除が生まれたのは、東日本大震災が起きた2011年の6月。
税制の改正により、寄付金控除・税額控除のどちらか有利な方式を選んで控除を受けられるようになりました。
こういった税制の拡充も、日本国内で寄付市場が成長している1つの要因と言えるでしょう。
要因3: 新しい支援の形
最後に紹介する要因は、新しい支援の形が増えてきているというものです。
従来から行われている寄付に加え、「ふるさと納税」や「クラウドファンディング」など新しく増えた支援の形は様々。
特に、クラウドファンディングはネットを媒体としているため、より手軽に寄付を行えるところが魅力です。
このように、支援の形が多様化しているところも、日本の寄付を増やす要因の1つとなっています。